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2013年のまとめ
2013年も終了するので、今年について振り返ってみます。当ブログでは、一応「クラシック音楽」「鉄道」「アニメ」の3つを柱としているつもりなので、それぞれについて。

●鉄道
鉄道関係の記事を書いていないのですが…… JR線の全線完乗を達成しました。最後に残っていたのは、九大本線の日田〜大分でしたが、ここをクリアして完了。民鉄については、残っているのは沖縄のゆいレールだけとなりました。沖縄は未踏の地ですが、来年こそ行かなければ…… 鉄道をめぐって大きな話題となったのは、JR北海道に関するさまざまな不祥事でした。わたしは夏に北海道へ行ったときにちょうど貨物列車の脱線や土砂崩壊の影響に巻き込まれて足止めを食ってしまいました。北海道はいいところなので、JRの問題がでてきたことは残念ですが、信頼を回復するのは一朝一夕にはいかないので、地道に改善してもらうほかないでしょう。それから、いったん廃止されていた可部線の末端区間が一部復活するというニュースがありました。わたしは可部までしか行ったことがないので、開業したら乗りに行かなければ。

●クラシック音楽
いろいろなコンサートに足を運びました。やはり印象に残っているのはインバル指揮都響によるマーラーの交響曲ですね。来年は第8番以降が控えているので、そちらも期待です。記念年の関係では、何と言ってもヴェルディ&ワーグナーの生誕200年だったのですが、わたしはあまり関わりがなく…… 生誕100年のブリテン、没後50年のプーランクなどのコンサートに行っていました。ブリテンの『戦争レクイエム』、プーランクの合唱曲『スターバト・マーテル』『グローリア』など、普段わが国ではあまり演奏会で聴く機会のない曲を生で聴けたのは良かったです。また、管弦楽曲を聴いたり、オペラ『ピーター・グライムズ』をBlu-rayで見たりして、ブリテンの良さがわかってきたのは収穫でした。来年はあまりメジャーな作曲家のアニバーサリーはないようにおもいますが…… CDをいろいろ購入しているものの、聴くのが追い付いていないのが悩みです。

●アニメ
今年もラノベ原作アニメが多かったように思います。ラノベ原作で印象に残ったものは、『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の2つです。『俺修羅』はヒロイン・夏川真涼の曲者ぶりが魅力で、彼女の本心や心理状態をいろいろと考えてみるのは興味深かったです。原作もひととおり見てみましたが、続きが気になる展開。来年には続編が出るようなので期待です。『はまち/俺ガイル』は、なにか特別なことが起こるのではなく、日常生活で起こりうる範囲の話が進んでいくラノベらしからぬ(?)展開なのですが、世知辛い現実とどう向き合っているのかという点が共感を呼んだのかも。オリジナル作品では、『翠星のガルガンティア』の世界観が素晴らしく、話を掘り下げることができればいろいろと面白くなりそう。続編があるようなので期待しておきます。声優さんで印象に残ったのは、種田梨沙さん。『俺修羅』の遊井カオル役で名前を知ったのですが、その後同時に2本の作品で「先輩!」と主演されています(笑)。今後もっと出てこられるのでしょうか。花澤香菜さんは、いろんな作品で引っ張りだこの印象がありますが、使い勝手が良い(?)ということなのでしょうか。

旅行にしろ音楽にしろアニメにしろ、結局は感動を得たり心を動かされる体験をしたいということなのだと思うので、来年もそんなことがあればいいなと思っております。

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| 雑記 | 01:50 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ブリテン『戦争レクイエム』の映像
2013年が生誕100年の作曲家、ベンジャミン・ブリテンの作品をいろいろと聴いています。今回は、ブリテンの代表作『戦争レクイエム』の演奏を収めた映像です。

『戦争レクイエム』は、第二次世界大戦の際、ドイツ軍の空襲で破壊されたコヴェントリーにある聖マイケル教会の献堂式のために作曲された作品で、1962年に初演されました。この映像は、初演からちょうど50年に、初演時と同じ会場での演奏会という歴史的なイベントを収めたものです。Blu-ray輸入盤で日本語字幕はなし。

演奏はアンドリス・ネルソンズ指揮、バーミンガム市交響楽団(初演時と同じ)。バーミンガム市響によるこの作品の録音としては、サイモン・ラトル指揮の名演がありますが、この演奏も見事。

この作品の演奏に当たっては、オーケストラ本隊&混声合唱、室内オケ&独唱者、加えて児童合唱という大規模な編成が必要となりますが、映像で見るとどの部隊が稼働しているのかわかりやすく、曲を理解するのに役立つと思います。この演奏会では、児童合唱が客席の後ろに配置されているので、5.1chサラウンドで聴くと児童合唱は後ろのスピーカーから聴こえてきます。なお、児童合唱が立っている方向が教会の祭壇なので、教会内での配置的には、聴衆は「後ろ向き」に座るという、興味深い配置になっています。

この曲の実演もコンサートで聴いたことがありますが、そのときは児童合唱を混声合唱の中央あたりに固めて配置していました。会場によっていろいろやり方はあるでしょう。教会での演奏は、残響が豊かで、独特の雰囲気を醸し出しています。ぜひ5.1chサラウンドで聴くことをお勧めしたい演奏です。

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| 音楽試聴記 | 00:39 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ブリテンの歌劇『ピーター・グライムズ』
2013年アニバーサリーの作曲家で、オペラと言えば、まずはヴェルディやワーグナーを挙げるべきなのかもしれませんが…… 生誕100年の、ベンジャミン・ブリテンによるオペラ『ピーター・グライムズ』を見てみました。

『ピーター・グライムズ』は、ブリテンのオペラの代表的作品とされています。劇中の音楽から演奏会用の管弦楽曲も抜き出されていて、これはコンサートで実演を聴きました。今回はオペラの全曲を見てみることにしました。2012年5月、ミラノ・スカラ座での公演を収めたBlu-rayで、うれしい日本語字幕付き。演出はリチャード・ジョーンズ、指揮は最近名前をよく聞くようになった若手指揮者、ロビン・ティチアーティです。ピーター・グライムズ役のジョン・グレアム=ホールをはじめ、英国人歌手を揃えた舞台となっています。

話の舞台は田舎の漁村。ピーター・グライムズ(漁師)が、狭量な村の連中にだんだん追いつめられていく…… というものですが、この話の根底にあるのは、貧困、格差、差別といった、現代に通じる社会問題です。

19世紀を舞台とした作品ですが、演出では現代を意識。しかし上記のようなテーマを扱っているので、まったく不自然ではなく、むしろ身近に感じられ感情移入しやすい演出になっていたと思います。村の連中の、「口では立派なこと言ってるけれど実態はクソ野郎」ぶりも良いですね(笑) ストーリーも楽しんで見られましたし、海の情景を描いた色彩豊かな管弦楽曲も聴きどころです。

というわけで、普段あまりオペラを見ないのですが、この作品はなかなか楽しんで見られました。

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| 音楽試聴記 | 00:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
2013年12月終了アニメのまとめ
2013年12月に終了したアニメについてのまとめと感想です。

●境界の彼方
途中まで、淡々とストーリーだけが進んでいるように思えて、置いていかれている感じがしたのですが、おそらく栗山未来の表面的な部分しか語られていなかったからでしょう。そのあたりが判明すると、それほど気にならなくなりました。しかしストーリー的にはやはり掘り下げが足りないように思われました。作品全体の雰囲気は良く、雰囲気アニメとしては十分に楽しめました。秋人のメガネ好きは最後までブレなかった……

●フリージング ヴァイブレーション
まあ、この作品は、パンドラ同士を戦わせるところを見せたいのでしょうから、こんな感じの話になるということでしょう。話の上で大きかったのは、サテライザーが弟の問題を解決できたことでしょう。シフォン会長は…… 惜しい人をなくしました。

●俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している。
最後までバカな話でした(褒め言葉)。しかしよく考えると、まさにタイトル通りで、ラブコメを邪魔するために絶対選択肢が出てきているようです。誰かが遠くから操っているようにしか思えません。素のふらのに関する記憶は、維持できない仕組みになっているようですし…… 主なヒロイン3人はみんな魅力的ですが、1人挙げるなら遊王子謳歌。それにしても最近はロリ教師がはやっているんでしょうか…?

アウトブレイク・カンパニー』と『勇しぶ』は、別に記事を書きました。

今回は2クールで来年に続く作品もありますが、来年も良い作品が出てくることに期待します。

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| アニメ関連 | 00:01 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
『勇しぶ』と、はたらくということ
『勇しぶ』こと、アニメ『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』についてです。この作品を見て、作品の内容をあえて深読みし、「はたらく」ということについて少し考えました。

本作は、勇者予備校に通っていたラウルが、魔王が倒されたために勇者への夢を断たれ、タイトル通り「しぶしぶ」就職するのですが、やってきた魔王の娘であるフィノに影響を受けて、自分のことについてもいろいろ考えていく…… というお話。このお話のテーマは、第9話でフィノが言ったことによく表れていると思います。すなわち、はたらくということは、誰かの役に立つということ、社会とつながるということ。残念ながら努力しても夢を実現できないことは、あります。しかし、違う形で自分の力を発揮できることも、あるのでは。

そういうわけなので、この作品では、はたらくことによって、誰かが傷ついたり、社会不安を生んだりするようなことがあってはならない、という姿勢も明確に打ち出されているように思いました。作中に登場するライバル企業・アマダ電機では、下請企業でモンスターを単純作業に従事させ、使い捨てにしていました。使い捨てにされていたのは魔物ですが、見ていて気持ちの良いものではありません。アマダはこうしたやり方で低価格を実現していたのですが、このような方法が健全だと言えるでしょうか。市場経済における公平な競争を阻害しているようにも思えます。

これを現実に置き換えて考えると、今度は実際に人間を「使い捨て」にしている、いわゆるブラック企業というものが存在しています。また、外国人技能実習生を最低賃金未満で働かせたり、グローバル企業が途上国の安価な労働力を酷使していたりするわけです。

また、終盤では、魔王がいなくなって困っている人たちがたくさんいると知ったフィノが、自分が魔王になろうとします。裏には勇者制度を復活させて儲けようという武器メーカーなどの思惑があるわけですが、実際に魔王が復活すれば、それこそアイリの両親のように、魔人に殺される人も出てくるでしょう。現実では、さすがに金儲けのため表だって戦争を起こそうなどと言う人はいませんが、戦争になると景気が良くなるのも事実です。ここでは、安易に「戦争が起これば景気回復するのに」などと言う風潮をいさめているようにも思えます。さらには、社会を不安定化させたり、人を傷つけるような商売を批判していると捉えることもできそうです。

そのような感じで、本作は、個人的には今期で一番感銘を受けた作品でした。ただのお色気アニメにしておくのは惜しい(笑) 同時期に放映していたドラマ『ダンダリン』の影響もあるかもしれません。あちらでは「人は幸せになるために働くのだ」というようなことを言っていましたが。

ヒロインを見てみると、フィノの純粋な良い子ぶりが目立って、非常に良い印象でした。フィノ以外では、アイリを応援したいところ。勇者以外の仕事の魅力も見出してほしいですね。

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| アニメ関連 | 23:38 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
『アウトブレイク・カンパニー』から見る、日本と侵略
アニメ『アウトブレイク・カンパニー』が終わったので、その感想と、アニメとあまり関係ないことを考えたので、それについてです。

●アニメのまとめ
話は悪くないし、キャラクターも魅力的だったので、客観的にはそれなりに評価できる作品だと思うのですが、個人的にはどうも合わない感じでした。話の展開やキャラの言動まで、「狙っている」感がにじみ出ているようで…… 何だか不自然な印象がぬぐえませんでした。そのせいか、ヒロインのミュセルも、非の打ちどころのないキャラですが、逆にそれが若干ウソ臭く感じられて、「都合の良いヒロイン」のように思えてしまいました。難しく考えすぎかもしれませんが。あと慎一は、ミュセルだけじゃなくて、もうちょっと皇帝陛下を立てた方がいいんじゃないでしょうか(笑) せっかく布教を許可してもらっているので。

●日本と「侵略」について
この作品を見て、本筋とは関係ない違うことを考えました。作中の日本政府は、エルダント帝国を「文化的に侵略」して、資源などの独占的な権益を手に入れようとしていたのですが、疑問として浮かんだのは、「今の日本に、マジメに他国を侵略しようと発想する人間はいるのか?」ということです。

日本人は「侵略」という単語に心理的な抵抗があるように思います。それはもちろん、わが国が過去にまさしく「侵略者」だった歴史があり、そのせいで周辺諸国との間に複雑な問題を抱えているからです。第二次世界大戦後、日本は憲法で戦争放棄を掲げ、防衛費や軍備も制限してきました。これには、国内向けの姿勢のほかに、周辺国への配慮もあるはずです。そのため、中国や韓国から領有権問題などに絡めて、
「最近の日本は軍国主義! 侵略の野心を抱いている!」
などと非難されると、
「あほか! 日本のことがわかっていない。日本が侵略なんかするわけない! 日本は侵略の歴史を反省し、平和の実現のため努力してきた。自分から戦争を始めようなどと考える国民はいない!」
といった具合に反論したくなるものです。

確かに、大多数の日本国民は、自分の国が他国を侵略するなんて考えていませんし、戦争を始める勇気も覚悟もないと思います。しかし、なぜこのような意識を持っているのか考えてみると…… 「ほかの国を侵略してはいけません。その国の人たちは嫌な思いをします」というような教育を受けた覚えはありません。太平洋戦争に関して教えられてきたことは、動物園の動物たちを殺さなければならなかったかわいそうな話とか、空襲、原爆、沖縄戦の悲惨さなどでした。日本は、先の戦争で受けた被害があまりにも大きかったので、戦争の悲惨さを表す時に被害者的立場を思い出しがちです。そのため、
「戦争になれば、街は破壊され、人がたくさん死に、良いことはない。だから戦争をしてはいけない。侵略すると戦争になり、自分たちがひどい目に遭う。だから侵略はいけない」
というような理屈で捉えているのではないでしょうか。

そうすると、自国の領域が危険にさらされ、「ひどい目に遭う」可能性がないのであれば、ほかの国を「侵略」しようという発想が出てきてもおかしくはないのかもしれません。「日本が侵略なんてするわけないやろ」と反射的に否定するのは短絡的すぎるのかもしれないと、反省した次第です。もちろん、「日本は未来永劫、過去の侵略の歴史を反省し、ひざまずき続けなければならない」などとは思いませんが。

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| アニメ関連 | 02:56 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ヘンデル『メサイア』の変わり種2つ
評価:
Hermann Max
株式会社ワーナーミュージック・ジャパン

ヘンデル作曲のオラトリオ『メサイア』は、クリスマスに演奏される機会が多いようです。有名な「ハレルヤ」だけではなく、アリアや合唱曲に魅力的な曲が多いので、聴きごたえがあります。クリスマスの機会をとらえて、ちょっと変わった演奏を聴いてみました。

まず、『メサイア』に演技をつけてオペラ風にし、上演した映像があります。スピノージ指揮アンサンブル・マテウス、アルノルト・シェーンベルク合唱団の演奏。『メサイア』は一貫した物語になっているわけではなく、聖書から選んだ言葉を歌っているだけなので、演出をつけるのは難しいのではないかと思うのですが、この舞台では歌の内容ともリンクした演技がつけられていて、それらしく見えるようになっており、上手くいっているのではないかと思いました。演奏もなかなか良く、金管の強奏にはっとさせられたり、リズムの刻みが印象的だったりするところもあるので、楽しめます。

もうひとつは、モーツァルトが『メサイア』を編曲したバージョン。ヘルマン・マックス指揮ダス・クライネ・コンツェルト、ライニッシェ・カントライの演奏です。モーツァルトの編曲とオリジナルとで異なる部分はいろいろありますが、基本的には、オリジナルの弦楽パートを基礎としつつ、管楽器パートを増強して伴奏を充実させるというコンセプトのようです。アリアの中には、短縮されたり、大きく変えられているものもあります。オリジナルでは用いられていない、ホルン、フルート、クラリネットといった楽器の音色が印象的。モーツァルトはバッハやヘンデルの音楽に刺激を得て対位法を用いた自作を充実させていったと言われているので、『メサイア』の編曲版を聴くのはモーツァルトへの理解を深める上でも意義がありそうです。

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| 音楽試聴記 | 02:39 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
フルトヴェングラー指揮のベートーヴェン第九(2種)
評価:
Beethoven,Schwarzkopf,Moffo,Furtwangler
Tahra France

日本では年末の風物詩となっている、ベートーヴェンの交響曲第9番の演奏会ですが、いよいよその年末となり、この「第九」の歴史的録音を聴いてみようと思った次第です。フルトヴェングラー指揮による演奏は数多くの録音が発売されていますが、評判の良いものを聴いてみました。

まず、「バイロイトの第九」について。バイロイト祝祭管弦楽団・合唱団との演奏で、1951年7月29日の録音。この演奏の録音としては、EMIから発売されていたものが有名で、古いモノラル録音ながら第九の決定盤に挙げる人も多いようです。それはすでに持っているのですが、今回入手したのは、ORFEOレーベルから出ているもので、バイエルン放送協会の録音による別音源とのこと。EMIのものも含めて、そんなに詳しく聴き比べたわけではないので、録音の真偽や謎についての詳しい解説は別に譲りますが…… 古い録音なので、音質はあまり良くありません。しかし、ところどころ非常に力の入っているのを感じさせ、熱い演奏だということは十分わかります。

もうひとつは、TAHRAレーベルから出ているフィルハーモニア管弦楽団・ルツェルン音楽祭合唱団との演奏で、1954年8月22日の録音。ハイブリッドSACDです。こちらは、まず音質がとても良いことに驚き。SACDの威力もあるかもしれませんが、ノイズなどはほとんど気になりません。演奏は、この指揮者らしいテンポの揺らしや強調もありますが、流れは非常に自然。第4楽章のラストは相変わらず飛ばしすぎですが(笑) 全体的に見事な演奏で、感心しました。フルトヴェングラーの第九を繰り返し聴くならこちらをお勧めしたいところです。

バイロイトの方は歴史的意義もあり、貴重な記録であるのは確かで、こちらにはこちらの良さがあると思いますが、純粋に演奏を鑑賞したい場合は、音質が良く演奏内容も遜色ないルツェルンの方が良いのではないかと思います。

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| ベートーヴェンの音楽 | 02:11 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ダンダリン 労働基準監督官 第11話(最終回)
飯野と胡桃沢にはめられた南三条の疑いは晴れるのか、段田凛は監督官を辞めてしまうのか…? そして今回のテーマは、裁量労働制です。

面会の場で南三条は凛が退職しないよう説得。西東京署の面々も、「小宮さんのオトモダチ」たちとともに粘りますが、嘘の被害届を出した小西を見つけられず、タイムリミット。凛が退職届を提出し、被害届が取り下げられました。「退職届」と「退職願」の違いについては、第5話で出てきましたね(笑) 労働局の総務課から連絡があり、宿舎も出ていかなければならないようす。

しかし一連の動きは、真鍋署長と土手山課長による偽装工作でした。以前凛が関わってつぶれてしまった御子柴電機で働いていた、小西の父(布施博)を探しだしました。ここで父が語ること、そして飯野社長を前に、働くとはどういうことかを説く凛は、今回の見せ場です。

小西の父が感謝していると言ってくれて、凛も少しは救われたことでしょう。亡くなった岸本社労士は帰って来ないですけど…… 飯野社長は、経営者というのは金儲けのために少しでも安く、長く労働者を働かせるため、法の網をかいくぐろうとするものだ、それが資本主義なのだ、というようなことを言いますが、対する凛は、人は幸せになりたくて働くのだ、それを守るために自分たちはいるのだと言います。世の経営者たちも、よく聞くといい(笑) 小西は会社の改善を訴え、最後には相葉社労士が登場してとどめの一撃。株主総会で飯野は解任されました。凛も言う通り、社長をも見切って企業を守った相葉社労士、ある意味とても立派です。

今回問題となったのは、専門業務型裁量労働制の運用でした。

●労働基準法
第38条の3
 使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、労働者を第一号に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、第二号に掲げる時間労働したものとみなす。
 業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務(以下この条において「対象業務」という。)
 対象業務に従事する労働者の労働時間として算定される時間
 対象業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し、当該対象業務に従事する労働者に対し使用者が具体的な指示をしないこと。
 対象業務に従事する労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること。
 対象業務に従事する労働者からの苦情の処理に関する措置を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること。
 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項

この制度は、いわゆるみなし労働時間制のひとつで、第一号の対象業務には「ゲーム用ソフトウェアの創作の業務」もあります。上記の第二号で定める労働時間の分だけ働いたものとしてカウントするわけですが、休日はこの時間には含まれていませんので、休日に働けばその分を余計に支払わなければなりませんし、実際に働いたのが深夜であれば、深夜割増が必要になります。みなし労働時間制は、あくまで労働時間のカウントの仕方を決めているだけですので。また、第四号のとおり、労働者の健康及び福祉を確保するための措置を講じなければならないので、労働時間の実態には全く関知しない、というわけにはいきません。それに、ウソの始業・終業時刻を記録しているのは大きな問題ですね。是正勧告を受けることとなりました。

第1話冒頭のシーンは、葬儀に出るための格好で荷物の搬出を行ったシーンでした。なかなかのミスリード。

最終回なので、シリーズを全体的に振り返ってみます。各回のテーマは、
 第1話 残業代不払い、パワハラ
 第2話 セクハラ、名ばかり管理職
 第3話 建設現場の安全管理
 第4話 内定切り
 第5話 退職問題
 第6話 外国人技能実習生
 第7話 労災かくし
 第8話 長時間労働、研修の強制
 第9話 請負契約と労働者性
 第10, 11話 裁量労働制の運用
と、労働分野で社会的に問題となっている事柄を幅広く取り上げており、フィクションではありますが、現実の法律や制度にのっとった話が展開しているので、社会派作品としてはかなり良く出来ているのではないかと思いました。また、労働基準監督署・監督官というのは、あまり脚光を浴びることもない仕事ですが、最近はブラック企業の問題が関心を集めており、時宜にあったテーマを取り上げた点も評価できます。まあ、実際は監督官は人手不足なので、ドラマのようにしつこくやってはくれないでしょうが……

エンタテインメント作品としての内容を考えると、あの竹内結子さんが髪をばっさり切って、カタブツの役人を演じたということもあり、華やかさに欠ける部分があったことは否めません。段田凛のキャラクターが受け入れられたかどうか、登場人物に感情移入して見ることができたかどうかが、視聴者的評価のポイントになりそうです。竹内さん以外にも、わきを固める競演陣、佐野史郎さんをはじめとする大物俳優も次々と登場し、楽しんで見ることができました。印象に残ったのは、技能実習生を酷使していた社長役の嶋田久作氏、ワンマン社長役の升毅氏、そしてやはり終盤の柄本明氏の怪演ですね。

ストーリーは、各話で労働問題をネタとして置きつつ、連続して土手山課長の夫婦問題や、監督官VS社労士、段田凛の過去など、人間関係を描いていました。これらが最後にはみんな良い方向へ向かう形で終わったので、見終わった後も勇気づけられるような内容になっていました。必ずしも毎回ブラック企業の社長を成敗できたわけではなく、苦い感じで終わった回もありましたが、現実はもっとうまくいかないでしょうからね…… 東京労働局や監督官OBの協力も得つつ、社会派ドラマとしてうまくまとまった良い作品になっていたと思います。

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| ダンダリン | 00:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ダンダリン 労働基準監督官 第10話
今回は、労働問題そのものよりも、段田凛をめぐる陰謀が動いていく話でした。

IT企業「アプリドリーム」の従業員・小西から、残業代の未払いがあるとの相談を受け、凛と南三条は会社の記録を調べたものの、出退勤記録はICカードによるシステムでしっかり行われている様子。なかなかしっかりしています。ただ、電子的な記録は、タイムカード打刻などのアナログな記録に比べて、改ざんもしやすい…… ということで、小西本人には知らせず、夜間の張り込みをすることに。

張り込み中、凛が胡桃沢社労士に呼び出されている間に、南三条は大変なことになっていました。うその申告で逮捕…… 無実だとしても、送検されれば社会的な影響は避けられないので、署の面々は不安。今回の件を仕組んだ1人の胡桃沢は、凛に「死んでください」と言いますが…… 大人になって、面と向かって「死ね」と言われることなんて、そうそうないですよね。

今回の件は、以前凛が逮捕した御子柴社長、今はアプリドリームの飯野社長(柄本明)が、復讐のために仕組んだことでした。胡桃沢も、巻き込まれた1人ということらしい……(胡桃沢も小物っぽい感じです)。このまま凛が監督官を続ければ、無関係の人が巻き込まれるので、監督官を辞めよ、というのが飯野の狙いでした。

賃金不払いは労働基準法違反の犯罪なので、逮捕されても文句は言えませんし、完全に逆恨みなのですが…… むしろ凛にとっての問題は、自殺してしまったという岸本社労士のことでしょうか。凛は監督官を辞めてしまうのか? 南三条の身柄はどうなる? というところで次回へ。

監督官が、以前摘発した人間に恨まれて、陥れられる…… という展開は、小説「ディーセント・ワーク・ガーディアン」でも見ました。ダンダリンの方ではどう決着するのか注目です。胡桃沢は、ダメそうですが…(笑)

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| ダンダリン | 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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