2008年もそろそろおしまいということで、まとめに入ろうと思います。そして来年へ向けて。
●全体的に
2008年は、かなり動きの激しい年だったようです。わが国の首相も、海の向こうの国の大統領も、新しい人が決まりましたし。目下の問題は、サブプライム問題に端を発した世界的不況です。つい最近まで日本は「戦後最長の好景気」とか言われていたのに…… 日本の産業は輸出に負うところが大きいですから、米国経済の危機をまともに受けてしまったようです。「アメリカがくしゃみをすれば、日本が風邪をひく」などと前から言われていますが、米国が瀕死の状態であるいま、日本はどうなってしまうのか……
もともと外需頼みの部分が大きい日本経済ですが、労働者の大量解雇や賃金引き下げを敢行すると、ますます内需がしぼむのは目に見えております。企業は「ベースアップを一度すると引き下げるのは難しいから、いざというとき人件費で対応できない」といって賃金をそれほど引き上げてこなかったわけです。だから好景気の実感が得にくかったところがあると思いますが…… それを今になって解雇や、賃金カットを簡単にしてしまうのはどうかと。もっと何とかならないものですかね…… まあ、企業は「社会的責任」のために存在しているのではないし、わたしも経営者ではないのでよくわかりませんが。
高校まで日本史を選択した人ならわかるかと思いますが、わが国が昭和前半に戦争を行ったのは、財閥や寄生地主に富が集中し、内需に期待できないため、侵略によって植民地を得、そこの需要をあてにしていたことに一因があります。時代が変わり、今同じことが起こるとは考えられないですが、このままの構造を続けていって本当に大丈夫なのか? という不安はあります。そのうち、「大企業が自分たちだけもうけているので、内需は期待できない。侵略して植民地に需要を求め、労働者に分配せよ」とか、右翼とも左翼ともつかない過激な主張が出てきたり…… しないか(笑)
●今年のアニメ
これ! という、飛びぬけたものは、あまりなかったです。キワモノのコードギアスなんて、早くも忘れ去られようとしている雰囲気ですし(笑) しいて言えば、マクロスFあたりでしょうか。音楽、恋愛のノリはよかったです。DVDで見ているので、最後まで知らないのですが…… まあ、ランカがかわいかったと(笑) アニメとは違いますが、キャラクターとして成功したVOCALOIDは、わたしも1ユーザーとしてお世話になりました。かなり手軽にボーカル付きの曲をパソコン上で作れるようになったのは、クラシックファンとしてもうれしかったです。
来年の注目としては、ヱヴァンゲリヲン新劇場版の新作と、リリカルなのは劇場版を挙げておきます。ヱヴァはTVシリーズとは違う展開になっていきそうなので、どうなるか見たいですね。本当にちゃんと公開するのかが不安(笑) なのはは、どのくらいの劇場で公開するのかな? 今年、個人的に一番投資したアニメはたぶん「なのは」でした(笑) 新年アニメの期待作としては、「まりあ✝ほりっく」を挙げます。1巻が出た時から見てますので。VOCALOIDのCV03も出るようなので、来たいです。英語ライブラリがあると、子音で終わる単語の発音がしやすくなるかも。
●今年の鉄道
長期の旅行にはあまり行けませんでしたが、フリーきっぷで九州の西半分はだいぶ乗れました。それから、首都圏に留まる用事があったので、首都圏の込み入ったJRや私鉄も乗りつぶしていきました。これは地道にやっていくしかない……
今年は東京メトロ副都心線や都営の日暮里・舎人ライナー、京阪中之島線が開業し、これからも都市圏の鉄道網は充実していくんだと思いますが、地方のローカル私鉄とかはどうなるんでしょうか…… ガソリン価格高騰で一時期公共交通が注目されましたが、今はどんどん下がっていますし。それから夜行列車削減も進むようで。ブルートレインは「富士」「はやぶさ」が廃止されるそうですし、「ムーンライトながら」「ムーンライトえちご」は季節運行になるそうです。これも時代が変わったということなんでしょうかね。
●今年のクラシック音楽
生誕330年ということで、勝手にヴィヴァルディ(1678-1741)に注目することにしてCDを買っていきました。ヴィヴァルディといえば協奏曲です。どれを聞いても楽しいのですが、それは反面没個性的ということにも…… でも、もっといろいろ聴きたかったです。NAXOSから宗教音楽のCDが続けてリリースされたので、それも購入。ヴィヴァルディは「グローリアRV.589」だけが有名ですが、ほかにも充実した曲をたくさん書いているのは新たな発見でした。「マニフィカト」が個人的にはイチ押し。アニバーサリーでは生誕100年のメシアン(1908-1992)などもいたのですが、あまり聴けなかったのは残念。
来年は、ヘンデル(1685-1759)が没後250年、ハイドン(1732-1809)が没後200年なので、そのあたりが注目でしょうか。
ちなみに、この記事はベートーヴェンの「第九」を聴きながら書きました(笑) これを聴くと、来年もいい年になればいいな、がんばろうという気になります。ま、昨今の情勢では難しいかもしれませんが…… アニメを見て、電車に乗り、音楽を聴いてがんばろう(笑)