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●五項目の自主規制
ゲーム版Fateはやり終えましたが、コミックスも見てみよう…… ということで読んでおります。1巻では士郎がバーサーカーにまっぷたつにされたところでおしまいでしたが、あらふしぎ、士郎くん復活!(笑) そして今度は凛サイドの聖杯戦争開始が描かれます。
士郎が敗れた制服を整理していると、そこから宝石のペンダントが…… これがかなり重要な意味を持つんですね。切ない…… そして桜登場。桜は1巻では出てきませんでした。コミックでの桜の位置づけは、どうなるのでしょうか。そして慎二はやっぱり、ヤな奴です(笑)。
のこのこ学校にやって来た士郎に対して、怒り心頭の凛はガンド撃ち。キックもかましてくれます。その最中、結界発動…… 鮮血神殿ですか? 飛ばしますね。まあ、普通に話を追ったらとんでもない分量ですからね。そして最後にライダー登場。なかなか構成には苦心しているんじゃないでしょうか。
この本をゲーマーズで買ったので、メッセージシートが入っていました。でじこコスのイリヤ登場! 凛は…… うさだですか。「胸ないと似合わない」とか言われてますけど。
3巻の限定版にはライダーの胸像フィギュアがついてくるらしい…… 予約するの忘れました(後悔)。
アニメ版Fateが終わってから始めたゲームでしたが、ようやくすべて終えることができました。すごい分量でしたよ。延べ2日と6時間あまりかかりました。とりあえずアニメでは疑問が残った部分も、これでスッキリです。
●Heavens Feelルート
最後のこのルート、一番時間がかかったんじゃないでしょうか。でもおもしろすぎて一気に進めてしまいました。聖杯戦争の裏事情、からくりがすべて明かされます。
ついに魔術師として、マスターとしての姿を見せた桜。しかし同時に聖杯の器として、からだの求めるままに人間やサーヴァントを喰らいつくしていったのでした。凛の実の妹でありながら、遠坂からマキリ……間桐にひきとられ、外見が変わるほどからだをいじくられて苦しみ続けた日々。桜の背負ってきたもの、抱える闇はあまりに大きすぎます。だからといってその罪は許されるものではないんですけど。聖杯戦争の被害はこのルートが一番大きいみたいですし。
士郎は「正義の味方になる」という基本姿勢をずっと貫いてきましたが、今度はもうダメ。桜ひとりのために尽力します。そのためならセイバーだって倒しちゃいます(笑)。何ともやりきれないシーンでした。途中左腕を切り落とされた士郎は、アーチャーから腕を移植。激しい侵食に悩まされ続けます。腕がなければ生き残るのは無理でしたが、これが原因のバッドエンドもありましたしね……
慎二は相変わらず最低の大馬鹿野郎なのですが(笑)、制約がなくなったライダーが、これまでの鬱憤を晴らすように大活躍してくれました。アニメでは一切言及がなかったですが、真名はメドゥーサだったのね…… 伝説の話に疎くても、これくらいは知っている知名度抜群のキャラでした。石化の魔眼は威力抜群です。慎二のせいで今まで十分に戦えなかったのがかわいそうになってきました。意外に背が高いことを気にしていたのね。
佐々小次郎の腹を破って生まれたのが、髑髏の面のアサシン。外道のクソジジイ(笑)臓硯と組んで活躍してくれました。小次郎よりはこっちのほうが「アサシン」らしいかも。ストーリーの性格上、ほかのサーヴァントは影が薄かったです。UBWで散々悩まされたキャスターも、ギルガメッシュさえもあっけなさすぎました。
このルートのもう1人のヒロイン(?)、それはイリヤ。聖杯の器として造られたホムンクルスであることが明らかになりますが、養子の士郎に対し、こちらは本当に切嗣の血縁ということです。「お兄ちゃん」と言っていたのは嘘ではなかったのですね。先に生まれているのでお姉さんにあたるらしいですけど。
さらに意外な感じですが、言峰にも焦点が当たりました。目的は違うとはいえ、今回は士郎に協力もします。さらにアサシン相手に伯仲する戦いを。言峰強すぎでした。
クライマックスで対決する桜と凛。宝石剣の威力が凄すぎます。でもやっぱり桜は殺せないのね…… アニメ版でキャスターに桜が連れ去られたのはこのあたりが元になっているのでしょう。
HFルートはFate, UBWを踏まえた上で裏事情を暴露しつつ総まとめした内容でしたが、非常に楽しみながらクリッククリックしていけました。欲にまみれたダークな内容が肌に合ったのかも…… UBWはちょっと綺麗すぎたかもしれません。やっぱり人間そんなもんですよ(笑)。「歩けないくらい怪我すれば……」とか。
さて、恒例の「魔力補充」ですが…… 桜が都合により非常に蠱惑的であるため、毎夜のごとく繰り返すわけですね。ただでさえ戦闘が大変なのに、これじゃ士郎が廃人になっちゃいますよ(笑)。ところで、凛が夢に出てくるシーンは何かの暗示だったのでしょうか? UBWで不足する分、こっちで痴態を演じてもらったんでしょうか(笑)。
○Normal End
特に意識せずに進むと、先にこちらのエンディングになりました。最後にルール・ブレイカーがああいう使い方になるのは意外でした。季節が過ぎて、春が来て、春が来て、また春が来て…… 士郎はいなくなっちゃいましたが、桜が家を守ってずっと生きていくのですね。しかし切ない終わり方です。
○True End
14日目からやり直しました。最後に立ちはだかったのは、言峰。素手での対決となりました。双方満身創痍で、倒れるまで殴りあいます。もちろん言峰のほうが強いんですけど…… 士郎はイリヤに助けられました。凛はUBW True Endで言っていた通り、留学したようです。士郎は本来の肉体とは違うようですが、元気そうでよかった。ライダーのこと、どうやって藤ねえに説明したのか気になりますが…… Normal Endよりはやっばりこちらのほうがいいですね。当然か(笑)。
次に、Fate/stay night全体について振り返ろうと思います。
Fateルートが途中で中断していたおかげで時間がかかりましたが、UBWは一気に終えました。アーチャーに斬りかかるセイバーを令呪を使って止めるかどうかで、ここまで結末が変わるとは(笑)。12日目から先に進めなくなり、少し手間取りました。鮮血神殿での選択肢がちょっとまずかったようで……
このルートでは、士郎は文字通り自分自身と対峙することに。やはりアーチャーの真名はエミヤ、すなわち衛宮士郎であったわけです。かつての自分を憎んで殺そうとする…… そこまで捻くれてしまいましたか。2人は真正面から激突しますが、結果的には英雄となったエミヤも、わずかながら希望を見出せたのでしょうか。
このルートのヒロイン・凛は、アーチャーの正体に気がついて、士郎を更生させようとします。というわけでデート(笑)。Fateルートで士郎がセイバーに対してやったのと同じことをしてますね。
Fateルートでは不完全燃焼だったキャスターがこのルートでは大活躍(?)。藤ねえを人質に取ったり、セイバーに衣装を着せて陵辱したり…… と好き放題です。葛木の強さも尋常じゃないですね…… ライダーを素手で倒したみたいですし。
セイバーはFateルートの危なげな感じはどこへやら、バーサーカー相手に大立ち回りを演じます。Fateルートは戦い方が悪かったんでしょうか…… アーチャーもセイバーに傷つけられなかった分、強さを見せつけてくれました。
イリヤは初戦で退却すると、次の登場では心臓を抉られちゃいました。バーサーカーvsギルガメッシュは、アニメではなかった対戦なので興味深かったです。言峰は相変わらずえげつない策を立てていたようで、今回は凛を聖杯の器にしようとします。というか、凛を育てたのはこのためだったのね…… 外道です。慎二のダメっぷりにも拍車が。……そんな慎二に凛をくれてやるなんて、アーチャーもダメですね(笑)。ランサーは終盤で協力関係になり、なかなかナイスなキャラクターを見せてくれました。
アニメではFateルートが主軸だったので、今回はまったく新しい展開でした。なかなか興味深かったのですが、Fateルートでセイバーや士郎の考え方が丹念に描写され、感情移入しやすかったのと比べると、このルートではアーチャーの心情変化をうまく追いかけられず、そこが少しわかりにくかった感があります。アーチャーの行動がどこまで計算内なのかが捉えにくかったというのもあるかもしれません。しかしかなり「燃える」展開だったのは違いありません。
一番印象に残ったのは、外人墓地で士郎と凛が背中合わせで語るシーン。2人が初めて素直に自分の気持ちを語ることができたのではないでしょうか。誰でも弱音を吐きたくなることはありますから、泣いたっていいんです、凛も。2人の気持ちが通じ合った感じがして良かったですね。
ギルガメッシュ相手に固有結界を展開し、倒してしまう士郎。あのギルガメッシュを…… 凄すぎます。それも秘策があってこそです。凛と契約して魔力の供給を…… 「魔力の供給」は恒例になりつつあります(笑)。で、凛はなぜニーソは履いたままなのか…… ちょっとマニアック(笑)。
●True End
特に何も考えずクリアしたらこちらになりました。凛はロンドンに修行に行くのですが、士郎もついて行くことになりそう。オンリーラブの素晴らしいエンディングです。最後の凛が窓際で膝を抱えるカット、アニメでは序盤に出てきましたね。ここですでに「凛ルートはナシね」ということだったのでしょうか……
●Good End
セイバーにもかまってあげると、両手に華のこれまたすばらしいエンディングに(笑)。凛1人ではセイバーに魔力を与え続けるのは難しいので、士郎のサポートも必要とのこと。ハテ、何をするんでしょうかね?(笑) というか、凛とセイバーのどちらに魔力をあげてもいいということでしょうか。何その役得!(笑)
次はHeavens Feelに行きたいと思います。
今さら…… な感じではありますが、やっとこさまともなエンディングを迎えることができました。これが世に言う「セイバールート」攻略でしょうか。以下、ネタバレです。
TVアニメはこのルートが基本になっているので、アニメを見た後ならだいたいの選択肢は迷わず選べました。普通ならバーサーカーからセイバーをかばう! とかいう選択肢は間違っても選ばないですよね(笑)。
このルートを通してやってみて、アニメだけではわからなかったこともいろいろありました。セイバーはアーサー王としては死んではおらず、その前にサーヴァントになった。聖杯を手に入れて初めて死ぬことができる……という話。これで、ラストの最後を迎えるアーサー王のシーンの重要性がわかりました。言峰はギルガメッシュを存在させておくために人の魂を食わせていたわけですが、それは士郎とゆかりのある子たちだったのですね…… 言峰のえげつなさが浮き彫りになりました。
問題は「魔力の補充」でした。アニメでも「魔力が回復しました」って言ってましたし…… やるべきことはちゃんとやっていたということですね(笑)。2度目はセイバーもちょっと積極的なのですが、ここで疑問が。「補充」は、上からも下からも受けられるんですか? ……深く考えるのはやめましょう(笑)。
タイガー道場巡りもやりまして、士郎くんに何回も死んでもらってスタンプが集まりました。ところどころ抜けている箇所もありますが…… 枝分かれもひととおり見ましたが、このルートは14時間40分ほどでクリアできました。
さて、大本命はクリアですが、次は双璧のもう1人、「あの人」ですか…… 3日目から分岐のようですが、未知の領域になります。
Fate/stay night TVアニメ版のサウンドトラックです。音楽の担当は、押井守作品の劇伴でおなじみの川井憲次氏。今やっているアニメでは、「ひぐらし」も川井さんですね。
「パトレイバー」の頃から川井さんの音楽はよく聴いていますが、Fateの音楽は、短調系のものが多く、全体として悲しみや寂寥感を漂わせます。まあ、Fateの世界観自体がそういう感じですし、逆に、音楽が作品の雰囲気作りに果たす役割は大きいということを改めて感じました。
ブックレットによると、音楽に関しては音響監督の辻谷耕史さんがいろいろアドバイスされたそうで、モーツァルトの曲を使うのもその1つだそうです。そのモーツァルトの曲ですが、トラック10「英霊鎮魂」がレクイエムのラクリモサです。劇中ではソプラノがア・カペラで歌っていましたが、CDでは伴奏つきのソプラノ独唱。曲は "Pie Jesu Domine," の部分で終わっていて、 "dona eis requiem. Amen." はありません。確かに、原曲の最後の部分は輪唱のようなつくりなので、独唱ではちょっと難しいかも……
トラック38「La Sola」はイタリア語の歌詞だそうですが、ブックレットには掲載されていないのでどんな内容なのか気になりますね…… ボーカル曲が割と多いのも特徴だと思います。メロディックな曲がたくさんあるので、聴きやすいCDです。
※18才未満の方は、日本の倫理と法秩序を守り、明るく健全な社会を築きましょう。
先日アニメは終了したFate/stay nightですが、アニメだけではこのお話の全容はつかめませんでした。ということで、遅れてきたアニメ組は、これよりゲーム版を開始します。
Fateもいよいよ最終回。最初の頃を思うと、ちょっと懐かしくなってきますね……
呪いに取り込まれた士郎…… ネット上の怨嗟をかき集めたら、こんな感じになるかもしれませんね。ものすごそうです…… 一度は脱出しますが、策なしの士郎はまた取り込まれてしまいます。セイバーのほうもギルガメッシュに押されっぱなし。やはり普通に戦っても勝ち目はないようです。
そこで出たのが投影魔術。聖剣の力を具現化させて「アヴァロン」を投影。呪いもエヌマ・エリシュも受け付けません。「アヴァロン」とは…… 手元のジーニアス英和大辞典には、『西方海上にあるとされる極楽島;アーサー王が致命傷を負った後連れてこられた場所』とあります。でもギルガメッシュの説明のニュアンスでは、北欧神話の「ヴァルハラ」が近い感じもしますが……
さようなら、ギルガメッシュ……
尊大な奴でしたが、それなりに満足したようです。何だかんだ言って、ちょっとカッコよかったですね。
ザマみろさようなら、言峰綺礼……
過去に気まぐれに渡したアゾット剣で命を奪われるとは、因果なものです。呪いの海へ沈んでいく言峰。ずっと救われなさそうですね……
イリヤを救出します。シーツを投影したのは、士郎の良心…… 投影魔術って、便利ですね(笑)。そしてあとは聖杯を破壊するのみ。令呪をもってそれは実現されます。役目を果たしたセイバーは、朝日の中へ消えていきました。
さようなら、セイバー……
原付で乱入する先生…… お久しぶりです。イリヤは居候することになったんですね。でもこのまま成長しなかったら、怪しまれませんかね…? 桜、凛も回復したようです。
揚げ出し豆腐、おいしそう…… 食べたくなりますね。いつか、
「炭水化物の摂取意欲を促進させる香ばしい匂い」
と評した人もいましたし…… 凛は、士郎が落ち込んでいたら一発蹴りを入れて立ち直らせるつもりだったそうです。凛はあまり報われませんでしたね……
アーサー王は、聖剣の処分を命じ、永い眠りに就きました。
とっても綺麗な終わり方でした…… スタッフロールが五十音順で出てきたのはちょっと粋でした。
●ラストについて
妥当ですね(笑)。悪く言えば、無難で予測の範囲内でしたけど。前回書いた呪いが、だいたい当たりましたしね(笑)。でもこれが最善の終わり方かも。唯一予測が外れたのは、イリヤが助かったことです。これはいい意味で外れたのでよかったです。
●全体のまとめ
最初の頃から、かなり熱中して見ていました。キャラクターや世界観の作り方がうまく、そこに魅せられたのだと思います。個々のシーンの演出方法、作画などの問題は別として、ストーリー、エンタテインメント性では高めに評価したいところです。あとは…… 凛のおかげでしょうかね(笑)。
●不満な点
作品が気に入ったからこそ、いろいろ言いたいことが……
○謎が、全て解け……ません!
話を広げすぎたんでしょうか? この点についてはあとで詳述します。
○凛の出番が、足りません!
前半はよかったんですけどね…… セイバーメインである以上、お話の進め方からして仕方なかったのかも。でももうちょっと活躍して欲しかったです。
○イリヤの出番が、足りません!
士郎のところに居候するようになってから、もう少し出番が欲しかったかも。「壊れていく」必然からして、仕方ないのでしょうか…?
○放送が、一週間遅れでした
最速の地域に比べてハンデした。途中から6日遅れに「改善」されましたが、たいして変わりません。放送局が、何とかしてくれませんかね……
●残された謎
ストーリーの進め方の都合で明らかにできなかったのか、時間が足りなかったのかはわかりませんが、解決されていない謎がいくつもあります。
○凛は、なぜ士郎を蘇生したのか?
ランサーに殺された士郎を、大事な宝石を使ってまで蘇生した凛。聖杯戦争以前の凛と士郎の関係って、どうだったんでしょうか?
○ライダーの真名は?
これはまったくわからずじまい。セイバーは「悪鬼の類」と言っていたので、キャスターみたいな魔女か、魔物か何かでしょうか?
○アーチャーの真名は?
これはたぶん「あの人」だと思われるのですが、明言されず。
○凛と桜の関係は?
これも「姉妹」じゃないか…… と示唆されましたが、明言はなしです。
○桜はどの程度聖杯戦争に関与したのか?
キャスターに拉致され、聖杯の器にされそうになった桜。でも、それだけでしょうか。兄貴が殺されても一切言及しないところから、事情を知っているように思えるのですが……
○イリヤって…?
イリヤはどうやら造られた存在であるようなのですが、士郎との会話で出た「魔術師と魔術刻印」の話がよくわからないままです。そして切嗣との関係はどうなんでしょうか?
○聖杯戦争というシステム
今回は聖杯の破壊に成功しましたが、「聖杯戦争」というシステム自体は、破壊していないのでは。するとまた10年後に同じようなことをしないといけないんでしょうか。
これらの謎を解明するため、そろそろ「あのソフト」の封印を解除して、インストールする日がやってまいりました…… というわけで、「Fate/stay night」は個人的にはまだ終結していません。「不満な点」のいくつかも、解決できるでしょうか…? Fate/stay night、つづく。
物語は最終決戦へ。傍観者である視聴者が邪推できることは、もうあまり多くはありません。聖剣の鞘はセイバーの元へ還り、魔術回路から生まれたイリヤスフィールは聖杯の器となり、多くの謎が明らかになります。
凛は言峰の襲撃を受けて重傷。士郎に最後のアドバイスと「命令」です。命に別条は…… ないですよね? 磔にされたイリヤ。気味の悪い黒いものが士郎を襲います。これは、桜のときと同じでしょうか?
「娯楽」のため、聖杯による破滅を望む言峰。でもこれは、ある程度人間の本質を表しているのかもしれません。人は、本能的に血を見たいと思っているのです。スポーツ対決も、レース競技も、コロッセオにおける命をかけた見世物の延長。お茶の間で衝撃的な事件や血なまぐさい戦争の実態を目の当たりにできる時代です。ついには一瞬で何十万人もまとめて殺せる兵器まで生み出した人間ですから。そしてフィクションで過激な展開を追いかけるのもその類。Fateという作品もそうなんでしょうね。でも自らの尊厳のために、ある程度で止まろうとするのも人間です。人として、どこで止まるのか。それが問題です。
しかし士郎たちは凛の言ったとおり、どうやっても勝てそうにないんですけど…… 凛にもらったアゾット剣が会心の秘密兵器になるのでしょうか。もはや語るべきことはありません。結果を見るばかりです。
最終回に臨む前に、非難すべきを非難して、祈ろうと思います。
英雄王たるギルガメッシュは、われらの敬愛したてまつるセイバーさん…… もといアーサー王陛下に対し、畏れ多くも「俺のモノ」と事実無根の妄言を発しているのであります。しかし彼奴は誤っているのであります。陛下は衛宮士郎の…… 否、みんなのものなのであります。さらに彼奴は、「嫌がるお前をどう組み伏せ呪いを飲ませるか。泣き叫ぶ顔を踏みつけその腹が身篭るほどの泥を飲ませ、耐え切れず俺の足元にしがみつくその穢れきった姿」を、ずっと考えていたというのであります。いったい何を飲まそうというのでありましょうか。そして「俺は気の向くままに奪い、喰らうだけだ」と言い、陛下を逆さ吊りにしたのであります。何とも不敬極まりないではありませんか。彼奴は腐っても英雄王。せめて尊厳ある死を与え給え。願わくば彼奴を、セイバーをして、聖剣の塵となし給え。
聖杯戦争の管理者、神父たる言峰綺礼は、10年前の聖杯戦争で破壊の限りを尽くし、大火によって無関係の人々に対し大量殺戮をはたらいたのであります。彼奴はさらに、衛宮士郎の肉親ばかりか、養父たる衛宮切嗣も殺害したのであります。実に許し難いのであります。
さらに彼奴は、われらの敬愛する遠坂凛・大先生に対し、あろうことか危害を加えたのであります。彼奴めは同居人の帰りを待ちわびた凛先生の弱みに付け込み、仮にも被後見人であるてぃーん・えいじゃあの少女に瀕死の重傷を負わせ、衣をその血で染め上げたのであります。そして手負いの凛先生をして、これ以上の戦闘を行うこと能わざらしめ、表舞台から引き摺り下ろしたのであります。これらの罪は、決して、決して、決して許すことができないのであります!!
加えて彼奴は、われらが敬愛するイリヤタン…… もとい貴族たるイリヤスフィール・フォン・アインツベルン閣下を、体調不全に乗じて略取し、そしてその衣服を除却し、磔にして素肌を衆目に晒したのであります。この悪逆非道な犯行を、許すことができ……ないのであります。願わくば衛宮士郎をして彼奴を串刺しとなさしめ、磔となさしめ、灰となさしめ、考え付く限り最も惨めな死を、否、それ以上の死を与えたまえ。もしくは死以上の苦しみを与え、しかるべき報いと結果をもたらし給え。おしまい。